モノカキさんに30のお題
E×F 

01. はじめまして 
「ごめんなさい、ごめんなさい」 
「いや、もういいって。仕方ないことだし」 
「でも、空から落ちてきた私を受け止めるために下敷きになっただなんて! エルクさんが怪我してたら、私……」 
「(たまたまその場にいただけなんて言えねぇ……)」 

02. 秘めごと 
「ん? どうした、フィニア?」 
「いえ、何でもないんです……!」 
「(……何か隠し事でもあるのかなあ? まあ、聞く事でもないか)」 
「(言えない……エルクさんが私と誰かを重ねて見てる気がするなんて……)」 

03. 鬼 
「悪しき手配モンスター、覚悟! 鉄拳制裁!」 
「あれ、何かデジャブ?」 

04. 遊園地 
「お化け屋敷は絶対に嫌です」 
「わ、わかったよ……」 

05. 雨 
「雨は嫌いです」 
「そうか。そうだよなあ」 
「でも、エルクさんと一緒に街を歩けるなら、いいかなとも思います」 
「……そうか」 

06. レトロ 
「おかしいですよね。私がいた世界よりずっと昔の世界のはずなのに、ずっと目新しくて、色々なものがある。未来の世界の方が、ずっと古めかしい……」 
「過去のことってのは、そう思えてしまうものさ」 

07. 携帯電話 
「エルクさーん? 聞こえますかー?」 
「おう。聞こえるよ」 
「凄いです! こんな便利なものがあるんですね!」 
「言っとくけど、この仕事終わったらギルドに返すんだからな?」 
「わかってます。でも、遠くにいる人と話が出来るなんて、何だか嬉しくて」 

08. 境界 
「エルクさん?」 
「ああ、悪ぃ。考え事してた」 

09. 冷たい手 
「機械が……あんな奴らの手によって、みんなは……」 
「未来を変えるために、俺達が頑張るんだ」 
「はい……」 

10. ドクター 
「頼む! 女の子が意識不明なんだ! 見てくれ!」 

「……エルクさん?」 
「ん? どうした、フィニア?」 
「…………シュウさんから聞きました。ありがとうございます」 
「気にすんなよ? 俺が好きでやったことなんだから」 

11. 37.5 
「無理すんなよ?」 
「平気です」 
「そうか。じゃ、仕事だ」 
「はい」 
「『風邪気味のハンターさんは、ちゃんと休んでください』。依頼者は俺。失敗したら容赦しねぇぞ?」 
「……わかりました。すぐにします」 
「ああ、おやすみ」 

12. 罪 
「…………すまねぇ……」 
「(……寝言?)」 
「守れ……なかった……」 
「……」 
「すまねぇ、アーク、ククル……」 
「エルクさん。私はククルさんじゃないですよ。…………ちゃんと、守ってもらってるよ、エルク」 

13. 螺旋 
「凄いですよ! この階段、ぐるぐるしてます!」 
「あー、この家金持ちだからなー」 
「上ってみても良いですか?」 
「良いと思うけど……って、何で俺を引っ張るんだ?」 
「絵本で見たんです! こういう階段を二人で走るの」 

14. きせき 
「こうやってエルクさんと出会えたなんて、奇跡みたいです!」 
「……運命ってやつかな」 
「え?」 
「昔いた奴の言葉だよ」 

15. シンドローム 
『助けてー! 誰かー!』 

「行くか」 
「はい」 

16. 涙 
「泣きません」 
「泣いてもいいんだよ」 
「泣きませんっ」 

17. 君は誰 
「ククr……」 
「誰ですか?」 

18. 砂糖菓子 
「すごい! この世界にはたっくさん、甘くて可愛いものがあるんですね!」 
「何か気に入ったものがあったら、買ってあげるよ」 
「えっと……」 
「……?」 
「やっぱりいいです」 
「店長、人気の詰め合わせくれ」 

19. 予定外の出来事 
「いぃぃぃやあぁぁぁぁおばけぇぇぇぇぇっ?!」 
「(そこまでお化け嫌いとは思わなかったな)」 
「いやあっ! こうなったら、お化け屋敷なんて破壊する!」 
「待て待て待て待て」 

20. モノクロ 
「エルクさんも、こういう色合いの服装をしてみたらどうですか?」 
「いやあ、3年くらい前はそうだったんだけどな」 
「ええっ?! 見てみたいです!」 
「(今やったら、フィニアとおそろいっぽくなるんだよな……)」 

21. Cry for the moon. 
「月に行けたら、素敵ですね」 
「そうか? 何も無いかもしれないぞ?」 
「きっと、夢があるんですよ」 

22. ふたり 
「一人でも大丈夫です。ひとりでも……」 
「心配するなって。今回の依頼は、二人でする仕事だ」 

23. 永遠 
「不謹慎ですけど、ずっと、こうして旅をしていたい、なんて思ってしまいます」 
「俺も。こんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど、フィニアと旅が出来て楽しいよ」 

24. 3K 
「ハンターの仕事は、危険・汚い・キツイと言われている。だけど、そんな仕事を進んで引き受けるのが真のハンターだ」 
「はい! ハンターとして誇れるよう、頑張ります!」 

25. 棘 
「痛っ」 
「ああ、指に棘が刺さったんだな?」 
「大丈夫ですよ。ちゃんと抜いて消毒し……?!」 
「ん。吸い取っときゃ治る」 
「〜〜〜〜?! エルクさーーーん?」 

26. パンドラ 
「すまねぇ。もう、我慢出来そうにない……」 
「駄目です。エルクさん、そんな……」 
「軽蔑してくれても良いぜ? 俺は、こういう奴なんだ」 
「駄目……ぁああああっ」 

「だから、焼いてる途中でオーブン開けたらシューはしぼんじゃうんですよ?!」 
「ごめん……美味しそうだったからつい……」 

27. 迷い子 
「本当は、この時代に来るはずじゃなかった」 
「……」 
「迷子なんです。時空の」 
「フィニア……」 
「もしかしたら、迷子になりやすい性質なのかもしれませんね」 
「道に迷ったんなら、素直に言おうな?」 

28. 記憶 
「どんな過去でも、絶対に忘れてはいけないことってあると思うんです」 
「そうだな。本当に、そう思うよ」 
「もし……この先何かが起こったとしても、私の事忘れないでくださいね」 
「フィニアもな。俺の事、忘れんなよ!」 
「忘れません。絶対に」 

29. おかえり 
「エルクさん! ただいまです!」 
「おかえり、フィニア。その様子なら、仕事は成功だな?」 
「はい! とても喜んでいただけました! エルクさんの指導のお陰です」 
「フィニアが頑張ってるからだよ。じゃ、次行こうか?」 
「はいっ!」 

30. And that's all ...?  
「何か、頭がすーすーするような……」 

「エルクさん?」 
「……何だ、アレクか」 
「次の仕事の件なんですけど」 
「ああ、お前と共同だったな。そろそろ行くか」 
「エルクさん」 
「ん?」 
「その頭……まだ、慣れませんか?」 
「まあな。お前はもう慣れたのか?」 
「……いいえ」 
「だよなあ。慣れたくねぇよ。絶対に」 




2006.12.22.
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